弊社上海HSTは中国に進出している日系企業の業務カイゼンに関するシステムソリューションを開発している企業です。
今回は過去に弊社が中国国内の日系企業様に導入した「自動化」に関するソリューションをご紹介します。「自動化」を実現する方法は「システムや専用ソフト単独」による運用、「システムと設備機器連携」による運用など様々です。
また弊社導入実績の範囲は製造現場・管理部門に関する事例となり、記事では概要を中心にご説明したいと思います。
この記事の目次
・現品票やラベル発行に関する自動化ソリューション
・アパレル検品業務に関する自動化ソリューション
・表計算ソフト編集の自動化ソリューション
・財務部向け入力作業自動化ソリューション
・RPAを使った事務作業の自動化ソリューション
・データ収集に関する自動化ソリューション
・製品出荷に関する自動化ソリューション
現品票やラベル発行に関する自動化ソリューション
現品票発行の自動化
貿易会社や製造業様の中にはメーカーの要望で出荷する製品に指定フォーマットの現品票を貼り付ける場合があります。客先からPDF形式で現品票の一覧データを受け取り、A4用紙で印刷後にカッターや裁断機で4分割や6分割カットなど所定フォーマットに裁断する運用、またはミシン目のある用紙に印刷し手作業で分割作業をしています。
PDFを裁断する運用は非常に手間で時間がかかるため、企業によっては専用スタッフが専用印刷機で「印刷」「裁断」を実施しています。
弊社の専用ソフト「PDFカット」を利用すると分割方法を登録して印刷を開始するだけで、所定のフォーマットに裁断した状態で印刷。裁断作業が廃止され自動化を実現します。
ラベルシール貼り付けの自動化
ベルトコンベアから流れてくる製品やパレットにラベル(シール)を貼り付ける場合、一般的には事前に印刷準備や、その場で印刷したラベルをスタッフが貼り付けます。
ラベル自動貼り機を導入するとラベル印刷と貼り付け作業が自動化。段ボール箱、パレット、紙袋、ドラム缶等にラベル貼り付けが可能となります。
アパレル検品業務に関する自動化ソリューション
梱包作業時の点数確認の自動化
検品会社様は最終検針後の箱詰め作業時のSKU確認で品番・サイズ・カラーを目視チェックし箱詰め数量をカウントしています。
製品の下げ札にRFIDが内蔵している場合は、RFIDを読み取る機械と弊社の専用ソフトを導入すると目視チェックと数量カウント作業を自動化。確認ミス防止、作業速度が向上します。
パッキングリスト作業を自動化
梱包した箱の連番・品番・サイズ・カラー・各集計数の情報を元にパッキングリストを作成しますが、専用ソフトで運用すると箱詰め作業時の情報を活用しパッキングリストが全自動で作成されます。
表計算ソフト編集の自動化ソリューション
生産計画・購買計画・出荷計画・現品票の作成に関する自動化
メーカーからの生産計画データを受領した各サプライヤー様は自社工場向けに「生産計画」「購買計画」「出荷計画」を表計算ソフトで再編集しています。
編集時は製品数量から自社に関する部品構成に展開し数量算出する必要があります。また製品が異なっても共通部品があるため、一旦部品展開した後に部品数の集計作業など目視と手作業が必須となり手間な運用となっています。
弊社のシステムでメーカー製品情報よりサプライヤー様の部品構成に展開し、必要な部品数を算出し再集計。「生産計画」「購買計画」「出荷計画」を自動作成します。
併せて「社内向けの現品票」を発行したい場合は、自動生成も可能です。
類似運用として社内の上位システムで生産計画が作成され製造現場側で必要となる梱包資材数の算出・追加購入する梱包資材数の算出を表計算ソフトで編集している企業様も同様にシステムを活用した自動化が可能です。
弊社のお客様では1日から2日必要だった表計算ソフトの編集作業が10分程度に短縮。表計算作業は廃止され自動化を達成されました。
財務部向け入力作業自動化ソリューション
用友財務向け仕訳データ入力作業の自動化
原料倉庫や製品倉庫の入出庫・棚卸し数量を現場で「物流卡(物流カード)」に手書きし用友の在庫管理へ手入力をしている場合、「物流卡」を廃止し入出庫の作業を実施した時点で用友側へ自動的に数量を反映する仕組みがございます。入力ミス、入力作業を廃止します。
財務支援ドキュメント作成の自動化
中国の締め日処理後に国内向けドキュメント作成、日本向けの日本語表示の財務諸表類に対してシステムで自動的に作成が可能です。
また得意先別の売上コスト表などお客様の業務に合わせたドキュメント作成の自動化が可能です。※用友を導入しているお客様限定。
債権債務の照合運用の自動化
売上に対して社内で発行する「発票に関するデータ」をシステム内で管理。入金時に銀行より入手する顧客名、入金額、発票番号をシステム内で債権情報と照合させます。
まず発票番号と金額を元に自動照合し合致しない場合は顧客名と集計額で自動照合。2種類の照合方法で合致しない場合は目視で債権と入金額をチェック。債権照合作業の半自動化が可能です。
RPAを使った事務作業の自動化ソリューション
交通費精算や発票・INVOICEの登録作業の自動化
単純で大量の入力作業にRPAは効果を発揮します。
各スタッフが交通費精算の資料を表計算ソフトで入力し、スタッフから受領した担当スタッフが上位システムに精算データを登録していた。仕入先から受領した発票や日本向けINVOICE資料を上位システムに登録していた。
このようなデータ量が多く定型フォーマットの入力作業を自動化します。
上位システムへのデータ登録作業の自動化
弊社が開発導入したシステムデータを上位システムに連携する場合があります。弊社側からデータ更新や参照する場合、本来はインターフェイスを通じた連携が理想です。
ただし上位システム側の開発単価や開発日程、開発条件でインターフェイス開発が難しい場合、RPAを上位システムと弊社システムの橋渡しとして利用しデータの参照・更新を行います。
データ収集に関する自動化ソリューション
プレス機・溶接ロボの日報データ収集の自動化
プレス機や溶接機、成形機のショット数、打点数、成形数を設備機器より自動的にデータ収集します。
スタッフが作業時に日報を記入せず自動的に実績収集が可能となります。
ライン仕掛品のトレースデータ収集の自動化
各工程に流れてくる仕掛品本体のトレースデータを収集したい。この様な場合は本体にQRコードなど個体情報を取り付けて固定式スキャナで情報を自動的に収集します。
どの製品がいつ頃工程の作業が開始され終了したのかが自動判断できます。
製品出荷に関する自動化ソリューション
パレット積載(パレタイジング)の自動化
製品完成後に箱詰めまたは袋詰めされた製品をパレットに積載する作業をパレタイザーで自動化。積載ミス防止、積載精度アップ、作業時間の確保、安定稼働を実現します。
搬送作業の自動化
パレット積載が完了したパレットを自動搬送機(AGV/AGF/AMR)で指定された場所(ストレッチフィルム包装機や製品倉庫、自動倉庫など)へ搬送します。各設備の工程の間を繋ぐ搬送作業を自動化させます。
包装作業の自動化
パレットをストレッチフィルム包装機に運び込み自動包装します。包装完了したパレットはAGVが再度受け取り製品倉庫まで搬送します。
設備機器の各メーカーが異なる場合、弊社のプラットフォームで制御して自動連携作業を実現させます。
倉庫の入出庫作業の自動化
製品倉庫の入出庫をAGFで自動化。スタッフ不在で製品入出庫作業が実現できます。棚入れ棚出しを自動化し作業スタッフ削減、安定稼働を確保します。
記事のまとめ
如何でしたか?弊社上海HSTの自動化ソリューションでした。
「弊社の課題は紹介にあるソリューションと少し違うが対応は可能かな?」と気になった総経理様、担当者様、お気軽にご相談ください。担当よりカイゼンに関する提案を提出いたします。