他社ERPシステム刷新のタイミングで弊社Spark-ERPシステムに移管したお客様の導入事例をご紹介します。

基本的には現システムと同等機能を弊社システムで開発、現行課題になっていた運用部分を移管に併せて追加開発したプロジェクトです。

お客様は長年システム運用をご経験していたため、課題に対して明確で詳細なご要望、導入に対しての目的意識が非常に高く、お互いに密に情報を共有してシステム稼働を実現しました。

ERPシステムを導入したお客様情報

設立年:2010年
資本金:12百万ドル
拠点:江蘇省
事業内容:製造
システム導入範囲:ERPシステム(購買管理・受注管理・在庫管理・在庫評価・MRP・EDI) 、MES (BOM部分で採用)、用友U8財務の自動連携

HSTにシステム相談をした背景

ERPシステムの更新時期を迎えていました。稼働中のERPシステムは既に7年ほど経過。課題も多くあり導入を担当した日系企業からは継続利用ではなく新システムへの乗り換えを提案されました。

稼働中のシステム開発企業に課題の相談をしてもカイゼン案が提出されなかった点、今までの保守対応に不満を持っていました。今後システムを乗り換えても同じ状況が続くのでは?と感じ、同様の仕組みを開発できる企業を調査していました。

その際、弊社のお取引先からHSTさんの紹介を受けました。

HSTを採用したポイント

提案内容と対応力で採用を決定しました。

採用にあたって既存のシステム企業、現地ローカル企業、HSTの3社の入札をしました。

不平等が起きないよう3社に希望機能や納期など直接面談で説明。面談内容を元に提案書と見積もり作成を依頼。その後、最終面談を実施しました。

既存日系企業は付き合いも長く弊社の現状を理解しているはずなのに、弊社が求める提案が出てこず、新規ERPの紹介資料のみで見積もり額は1番高額。

ローカル企業は1番安価な見積もりでしたが、導入後の追加開発が難しそうだったのと、提案書を見る限り弊社の業務理解が乏しそうな印象でした。

HSTさんは現システム概要の把握、導入後のシステム紹介、導入前後で追加となる機能説明、課題のカイゼン提案、懸念点などポイントを突いた提案書が提出されました。

また弊社が必要な機能に対して、数パターンの提案と各メリット&デメリットのご提示、弊社が想定していなかった他社カイゼン例(用友データ自動連携)等のアイデアも頂き経験豊富な印象を得ました。価格面は3社の真ん中でした。

導入したERPシステムで特に役に立った機能とは


大きく分けて4つの機能が役に立ちました。

1.用友U8財務モジュールと仕訳データ自動連携

既存ERPシステムは在庫・発注・受注のデータと財務部門が利用している用友U8とデータ連携が出来ておらず、関連する仕訳を手入力していました。

Spark-ERPは用友U8財務とデータ連携の開発が対応しており、自動的に用友へ仕訳登録が完了。今までのような入力の手間、ミス、作業時間の短縮となり財務部の負担が減りました。

2.詳細なBOM構成の登録

現システム内のBOMマスタの部品構成の登録は1階層管理のみ。二次開発で対応可能との話だったのですが実現されていませんでした。

製品構成上、1階層に当たる一部の部品は自社で加工後に1階層の部品となるため、加工後の部品を1階層、加工に必要な部品を2階層として管理が必要でした。

新システムでは複数階層が登録できるため、全ての部品構成をシステム内で管理。そのためMPRも全てシステム内で処理完結となりました。

3.MRP処理の大幅な短時間化に成功

現システムのMRPは、導入時は処理時間が数時間ていど、現在は半日以上の時間を必要としていました。そのため夜に処理を流して翌日の朝に確認というストレスが高い運用方法でした。

導入企業からはサーバーやデータ量の問題と話を受けていたものの、この部分もデータ移行など対策がされずネックとなっていました。またBOM構成の階層の問題もあり一部の製品は処理後に表計算で別途計算作業が発生していました。

新システムでは新規にサーバーを構築したとはいえ、マスタ関係のデータ量は現システムと同等。しかしながら処理時間がたったの2分で完了してしまい、テスト稼働時は本当に正しく計算が出来ているのか?と疑ったほどでした。

MRPの処理だけを抜粋しても新システムに移行して良かったと評価できる点です。

4.在庫評価の機能で表計算運用を廃止

既存のシステムでは在庫管理は数量のみで単価管理は別途、表計算ソフトで計算していました。

そのため毎月締め日になると財務部門で1日かけて単価計算を実施していましたが、新システムでは在庫評価機能を搭載したため、システム内で単価計算を実施。

手作業による表計算ソフトの単価計算は不要となり締め日処理の短縮化が図れました。

ERP導入後のシステム稼働状況

念の為3ヶ月の猶予をみて並行稼働を予定したのですが、2ヶ月で数値の差異が無くなり3ヶ月目に完全に新システムへ移行を完了させました。

大きなトラブルもなく無事にシステム移行が終了しスタッフも新システムに期待を寄せています。

また仕入先や貿易会社とのデータ連携、販売後に工場倉庫で委託保管などもシステム内で倉庫エリアを分けた管理が実現し、物流部・財務部スタッフも在庫数量の把握の面で喜んでいます。

日本のIT部が参加しながらプロジェクトを進めましたが、日本側の回答にも迅速に対応いただき満足しています。

また現システムの保守最終期日の問題があり、元々の開発計画を前倒しさせてもらいました。当初予定より数カ月早まる無理な相談になったのですが柔軟に日程変更や並行して対応できる部分の見直しなど提案して頂き、希望納期より前倒しの導入となりました。

今後の目標として購買申請フロー機能を導入しペーパーレス化と各種申請進捗の共有化を進めていこうと考えています。紙の申請の確認の面倒さや申請進捗をスタッフに都度確認する煩わしさがあり、次のステップとして進めようと考えています。

記事のまとめ

システムを弊社Spark-ERPに載せ替えて頂いたお客様の導入例でした。

日本本部のIT責任者様、現地中国人の各担当者様が大変優秀で各人の担当問題を他人に責任転嫁などせず、仕様作成のヒアリング&稼働テストに実直にご参加いただきました。

前向きにご協力を頂いた一つの理由として旧システムの使い勝手の悪さと問題点を熟知しており、今回のリプレースでストレスから開放され業務がカイゼンされると判断をいただいた点も大きかったです。

また総経理のご判断、理解力、現地スタッフとのコミュニケーション力が高く、お客様と弊社一丸となってシステム構築を進めさせて頂きました。