中国の製造業を中心としたシステム開発を展開している上海HSTのDXソリューション事例をご紹介します。

今回は化学業界・食品業界・医療業界・製造業の製造工程で必須となる液体や粉体など原材料の秤量ミスを未然に防止し秤量精度をアップする秤量管理システムの機能ついてご案内します。

秤量運用を人に頼らないデジタル運用に置き換え作業精度の効率化・安定稼働・トレース収集を実現する取り組みとなっており、既に中国の日系企業様に導入実績があるDX対応のシステムとなっています。

DX化と秤量管理システムの関係性

DX化と秤量管理システムの関係性

自動化&データ収集

一般的な秤量作業は「生産指示書」を目視確認し「配合表」を元に各原材料の秤量値を表計算ソフトや電卓を使い人の手で計算し秤で原料を秤量します。

目視で秤量値を計測し秤量済みの容器に手書きした「小分け原料ラベル」を貼り付け、生産指示書には秤量した原材料のロット情報、秤量数量を記入し保存します。

秤量管理システムは必要な秤量値計算を自動的にシステムで計算し、秤量後に必要な「小分け原料ラベル」を自動的に数値を印刷して発行します。秤量した原材料のロット情報、消費期限、秤量値はシステム内で自動的にデータ収集を行います。

品質管理の標準化とミス防止

目視確認に頼らずシステム内で生産指示書データを保管。デジタル化した生産指示書の原料と重量情報を元に秤量作業を行うので作業スタッフの熟練度に頼らない均一作業が実現され品質管理が標準化されます。

また秤量前に原材料に貼り付けた原料ラベルをスキャンし原材料が正しいかシステムで判断。秤量値もシステム内で判断するため間違った原料の秤量や必要数の測り間違い、指示書と異なるロット秤量などが防げます。

リアルタイム監視

秤量時の作業情報はリアルタイムにシステムで監視。誤った原料を秤量・秤量ミス等は秤量作業時に直ぐ様判明します。

コンプライアンスの厳格化

原材料チェック、生産指示書の確認、秤量値の計測、トレースデータの取得など秤量に関わる作業情報は全てデジタルデータで保存します。手書きによる記録の保存、目視による照合作業や秤量達成値の判断などは廃止されます。

日本本社や得意先向けに人に頼らないデジタル運用をアピールできるため、コンプライアンスの厳格化にも対応できる運用となっています。

上海HSTの秤量管理システムのポイント

弊社上海HSTの秤量管理システムのポイント

ハード機器連携が可能

弊社上海HSTのシステムの最大のポイントは多様な各種ハード機器の連携です。

QRコードやOCR機能を搭載しデータ収集を行うPDA(ハンディターミナル)、QRコードを付与した小分けラベルを発行するラベルプリンター、原材料の秤量を行う電子はかり、作業スタッフのID情報を収集するICカードリーダー、電子はかりやプリンターなど各種ハード機器とシステムを連携するタッチパネルなど各種機器を連携します。

システムと機器を連携し手入力作業を排除し作業を改善する。DX化のポイントとなっています。

QRコード運用可能

ラベルプリンターからQRコードを発行しハンディターミナルを活用する事で入力作業の廃止、入力ミスの排除、作業データ精度のアップ、作業スピード向上を図ります。

BOM(配合表)連携可能

紙の台帳で管理していた製品配合表(BOM表)をデジタル情報に置き換えます。秤量管理内でBOM表と生産指示書を連携して必要秤量数を導き出します。

BOM内には秤量に関する値以外に秤量時に利用する指定容器、次の工程に関係する原材料の投入順番など情報の追加も可能です。

トレサビリティ対応

秤量データをシステム内に保管し生産指示書と連携、秤量した原材料の値を管理するため、トレサビリティ対応が可能となります。

秤量した原材料の情報以外にロット情報や秤量時間、担当スタッフ情報などデジタル情報として管理します。

DX秤量管理システムの運用イメージ

DX秤量管理システムの運用イメージ

秤量管理システムの運用イメージ

実務では複数ラインの秤量作業を並行に行う可能性もあるため、秤量管理システムのTOP画面には各ライン別の製品情報(生産指示書)を表示します。

秤量スタッフは「製品情報」を選択して秤量画面に進みます。

秤量画面には、今から秤量を行う原材料の名称や目標秤量値が表示され、秤量情報は数値とメモリの2種類で表示します。

メモリは目標の秤量値になると緑、秤量値を超えると赤など直感的に操作が可能となります。目的値を達成するとラベル発行が可能となります。

また秤量済みの原材料の一覧情報も画面内に表示されるので、秤量作業中の全体状況を確認しながら作業が進められます。

関連ハード運用イメージ

秤量作業を実施する前に「ICカードリーダー」を社員証明書でタッチしシステムにログインします。(作業スタッフを識別)※手入力でのログインも可能。

システムにログインした後はタッチパネル内で作業指示書を選択します。

次に「PDA(ハンディターミナル) 」で原材料の「QRコード」をスキャンし原材料の照合確認を実施し間違いの有無を判断します。

原材料が正しい場合は「電子はかり」に容器をセットして秤量作業を開始します。

タッチパネルには秤量した値が表示され目標値に達成すると「ラベルプリンター」よりQRコード付きの「秤量ラベル」を発行し容器に貼り付けます。

DX秤量管理システム導入済み業界

DX秤量管理システム導入済み業界

食品・飲料業界

調味料や食用油、紅茶など製造する食品・飲料業界でご利用いただいております。

化学薬品業界

酸性やアルカリ性などメッキで利用する溶剤を製造する業界でご利用いただいております。

化粧品業界

ファンデーションやマニキュア、口紅、ハンドクリームなど製造する業界でご利用いただいております。

プラスチック製造業界

射出成形や工業用品で利用するプラスチックチップを製造する業界でご利用いただいております。

ご紹介した業界に限らず液体や粉体の秤量工程がある製造業であれば導入が可能です。

記事のまとめ

如何でしたか?

DXに対応した原材料の秤量管理システムの紹介でした。既に中国国内の日系企業に導入実績のある仕組みとなっており、業界問わず導入済みのソリューションです。

お客様から3ヶ月に1回はミスが生じて廃棄していた仕掛品がシステム導入後はミスが無くなった、政府により廃棄量を決められており廃棄ミスが激減し助かっている、顧客側よりデジタルデータ取得の指示を受けておりシステム導入で達成できた、熟練した常駐スタッフが確保できず派遣スタッフで対応中だがシステムでルールを徹底できるので作業標準化に繋がったなどの声を頂戴しています。

秤量作業のシステム化をお考えの企業様、弊社までご連絡ください。参考動画をご覧いただき機能のご説明をいたします。

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