今回は弊社が中国の工場向けに対応した製造工場全体のDXソリューションをご紹介します。
弊社の担当範囲はお客様が導入した各設備のデータ制御と連携になります。「自動倉庫」「AMR」「パレタイザー」「包装機」の設備に対して、各設備の稼働を制御し設備が担当する各工程間をシステムで連携することで工程作業の全自動化を達成した取り組みです。
また上記の設備の制御以外に「ラベル自動発行」「上位システムとのデータ連携」も含まれており、弊社が今までに培った全ての経験を集約したDXトータルソリューションとなっております。
この記事の目次
・工場丸ごとDX化!ソリューション導入範囲
・工場丸ごとDX化!自動倉庫で保管キャパ確保
・工場丸ごとDX化!搬送作業はAMR運用で省力化
・工場丸ごとDX化!製品梱包から倉庫搬送まで全自動化
・工場丸ごとDX化!各設備を繋げるMESプラットフォーム制御
工場丸ごとDX化!ソリューション導入範囲

原材料と製品は自動倉庫で保管
原材料と製品は「自動倉庫」にて在庫保管します。自動倉庫のWMSシステムと入出庫の搬送を担当する「AMR(※)」は弊社MESのプラットフォームにて制御し稼働連携をしています。
※AMR(Autonomous Mobile Robot)
原材料の自動倉庫から製造ラインの搬送はAMR
自動倉庫から製造ラインの搬送は上位システムで作成する「生産指示書」の情報より「自動倉庫」に出庫指示を行い、自動倉庫の搬出口まで「AMR」を移動させ、指定の製造ラインまで原材料パレットを搬送します。
完成品の梱包から倉庫入庫は全自動
完成した製品は梱包→パレタイジング→AMRで搬送→包装→自動倉庫と全自動工程となっています。これらの工程の設備制御は弊社MESの環境を通じて連携しています。
工場丸ごとDX化!自動倉庫で保管キャパ確保
工場内で利用する原材料、完成した製品の保管先は全て自動倉庫内となっており最大量の保管キャパを確保しています。
原材料と製品を積載するパレットは工場内で循環利用となっています。パレットには原材料または製品を識別するための「QRコード」が付与されており、自動倉庫へ入庫時にQRコードをスキャンし自動倉庫内のロケーションと紐づけて保管しています。
パレットQRコードをスキャンし自動倉庫へデータを連携する部分も、弊社で開発担当をしています。
※自動倉庫の建築及び設備導入はパートナー様、導入企業様の対応範囲となります。
工場丸ごとDX化!搬送作業はAMR運用で省力化
工場内の原材料搬送と製品搬送は「AMR(Autonomous Mobile Robot)」を採用しています。「AGV」は決められたルートを走行しますが「AMR」は周囲を自律判断し走行します。
身近な例で言うと「お掃除ロボット」は部屋をマッピングし障害物を避けて移動すると思います。
「AMR」が自動倉庫から原材料の出庫、製造ラインまでの搬送、製造ラインの工程で余った原材料をAMRで自動倉庫の搬出口まで再入庫搬送する運用を担当しています。また製品完成後にパレットに積載した製品を包装機まで搬送する部分も対象範囲となっています。
工場丸ごとDX化!製品梱包から倉庫搬送まで全自動化
設備メーカー様の協力の元、完成した製品の箱詰め作業・パレット積載・パレット製品の包装・識別ラベル貼付・倉庫入庫の運用を全自動化しています。
出来上がった製品を自動で箱詰めしパレタイザーでパレタイジング。パレット積載が完了するとAMRが搬出口で受け取り「ストレッチフィルム包装機」まで搬送します。
またフィルム包装したパレットには識別用の製品ラベルを自動的に貼り付けて自動倉庫へ入庫します。
以上、ご紹介した工程は全て自動化され人が介する作業はありません。
工場丸ごとDX化!各設備を繋げるMESプラットフォーム制御

MESプラットフォームで制御
記事でご紹介した「自動倉庫」、「AMR」、「箱詰め梱包機」、「パレタイザー」、「包装機」、「識別ラベル自動発行」のデータ連携と制御は弊社のMES(Manufacturing Execution System)のプラットフォーム内にて開発しています。
AMRで各工程搬送、異常時の判断も対応
コスト削減と現場の効率化、現場面積の確保などの観点から包装機は1台で共有運用され、パレタイザーは複数ラインに対して1台の運用環境となっています。また各パレタイザーから包装機までの搬送は複数台のAMRが稼働する運用になっています。
例えばパレタイジングの完了に併せてAMRが搬出口まで移動しパレットを積載しAMRが包装機まで周辺のAMRの稼働状況を判断して搬送します。
また各設備で異常が発生した場合はAMR搬送を一時的に停止するなど、各設備同士の連携を実現しており、弊社のMESによる設備データ制御は全自動化ソリューションの重要な部分を担っています。
上位システムもMESで連携
「生産指示書」はお客様の既存のシステム内で生成され、生産指示書のデータを弊社MESで一旦受け取り、自動倉庫への指示データとして利用をしています。
弊社のMES経由にしている理由は上位システム担当の企業様が自動倉庫や設備との連携の開発経験がなく、開発対応が出来ないと相談を受け、弊社側で開発担当をさせていただきました。
工場丸ごとDX化!の記事のまとめ
いかがでしたか?
弊社が対応したDXソリューション導入事例でした。このプロジェクトは工場全体で稼働する設備部分を弊社とパートナー様で担当しております。またご紹介した設備やシステムは範囲を絞った部分的な導入も可能です。
全自動化や省人化を目指している企業様、弊社までお気軽にご相談ください。現場訪問またはWEB会議でヒアリングをしてご提案いたします。一部のソリューションは動画での導入事例のご案内も可能です。