中国全土で製品の販売網を構築する際にキーとなる代理店ネットワーク。各地方でのコネクションを持つ代理店は中国での拡販戦略には必要不可欠な存在です。
ただし各エリア別に代理店契約を締結してもエリア外で製品を拡販しようと試みる代理店も多く、企業としては代理店の管理・利益の確保が問題となっています。
そこで製品特定を実施し越境販売の抑止と越境発見時の注意喚起に利用できる、製品の製造元判別のトレース運用システムのご紹介です。
代理店の越境販売に頭を悩ませている企業の問題点
代理店の販売エリア外での販売
競争力のある単価交渉を希望する華東地区の代理店Aが大量購入を理由にメーカーから安値の単価で仕入れた製品を越境し販売エリア外の華南地区で販売。
契約ルールを無視した販売手法が横行している。
越境先の代理店との問題が勃発
華南地区の代理店Bと未契約の店舗でなぜか製品を発見。他の地区の代理店が販売をしているようだが、どの代理店経由の製品なのか証拠を抑えられない。
または代理店Bの既存客に他の地区の代理店が安価な単価で商談を開始。既存客より代理店B側に値引き交渉が生じてしまい粗利確保や代理店間の契約問題が発生。
販売中の製品特定が困難
代理店間の交渉や問題を把握したいが代理店に販売した製品の特定が難しく、本当に越境した製品なのか、どの代理店に販売した製品が流入したのか判断基準が無い。
証拠提出をすることで代理店との契約の見直し、単価契約の変更ができるが、証拠を掴めず代理店との交渉が難航している。
製品の移動ルートの特定が困難
製品自体にシリアル番号管理をしているが有効活用できておらず、工場から発送された製品がどの代理店向けに出荷されたか分からない。
また出荷後に外部倉庫を利用している場合は、更にそれ以降の仕向け先の特定が困難。
代理店の越境販売の特定を実現する管理運用のイメージ
代理店の越境販売を管理するには出荷した製品が「どの代理店に販売されたか」を特定する必要があります。
ステップ1&ステップ2
そこで工場で製造した製品に個体情報を表すシリアル番号を印字。
ラベルプリンター・RFIDプリンタ・インクジェットプリンター・レーザーマーカーなどで印刷し外箱にも同様に同じシリアル番号を印刷して個体管理が可能な状態を作成します。
既存の製造でシリアル番号を印刷している場合はそのまま活用しますがQRコードやバーコードなど機器で読取り出来る状態に変更をご提案しています。
ステップ3&ステップ4
その後、箱をパレタイジングしながらパレットにどのシリアル番号の製品が積載されているかシステムで保存。
パレタイジングが完了した後にパレット識別をするための「パレットラベル」を印刷しパレットに取付け。
パレット番号とパレットに積載された製品シリアルが紐づいた状態でシステム管理します。
ステップ5
工場出荷時は出荷伝票に記載された代理店の情報とパレットラベルをスキャンし送り先と製品情報を紐づけて管理します。
出荷後の製品に取付けたシリアル番号を確認することで「どこの代理店に販売したか」が判明。
各営業スタッフが出先でシリアル番号を調査したい場合は、スマホ専用のアプリで確認する運用も可能です。(オプションにより開発対応可能)
なお工場内で利用が必要となるパレタイザーやベルトコンベアなどの設備は弊社の日系企業のパートナー様と協業した形でご提供となります。
記事のまとめ
如何でしたか。
代理店からのクレーム対応に困っていた。代理店対策に頭を悩ませていた。営業スタッフの代理店管理のツールを探していた。代理店を利用した中国の販売を実施している日系企業様、一度上海HSTにご相談ください。
貴社取り扱い品と業務運用を確認しまして、よりよいご提案をいたします。