今回は日本輸出向けアパレル用品の最終検品の運用を行う企業様向け検品システムの導入実績をご紹介します。

アパレル用品を識別する「下げ札」はRFIDの内蔵が非常に多くなっています。このRFIDを検品システムで活用することで検針時の入り数の確認作業の省力化が可能となります。

導入したお客様の情報、システム導入の背景、システム導入時の苦労話など実際のお客様の声をお伝えします。

システム導入範囲とお客様の基本情報

システム導入範囲

最終工程の検針確認後に行う箱詰め作業時の入り数の確認作業の自動化、入り数とSKUに合わせた外箱用の外箱ラベルの発行。発行内容は主にSKU、サイズ、カラー、入り数。

お客様情報

【本社基本情報】
設立: 1968年
従業員:270名(海外1,200名)

【中国拠点情報】
設立:1994年
拠点:上海、大連、昆山
取扱品:日本向けアパレル用品
従業員:500名

【海外拠点情報】
拠点:中国、タイ、ミャンマー、ベトナム(ハノイ、ホーチミン)

RFID検品システム導入の背景

システム導入前は主に3つの課題を抱えていました。①検針後に梱包する製品の入り数とサイズ確認の間違い②検針・梱包作業のスタッフの省人化③梱包日報を利用したパッキングリスト作成の精度の低さ・省力化・作成時間の短縮化です。

限界を迎えていた人の目視確認によるアイテム選別

システム導入前は検針機に製品を流す前後の2回でSKU、梱包数量、サイズとカラーの確認を二重チェックしていたのですが、1日8時間以上の作業中に小さい「下げ札」に記載された情報を人の目による確認では、どうしてもヒューマンエラーが生じてしまい人中心の運用は限界を迎えつつありました。

また入り数を間違えた状態で日本へ発送すると日本側のお客様よりクレームを受け、お客様との契約によっては誤った数量を発送すると追加コストを支払う場合もありました。

確認作業に必要なスタッフの省力化

中国製造のアパレル用品の最終検品を省人化したお客様の声
システム導入前は①検針機に製品を流し数量確認をするスタッフ、②検針後のアイテムを作業日報に記入し①のスタッフと情報確認をするスタッフ、③検針後にアイテム数量を最終確認し梱包スタッフに手渡すスタッフ、④製品を梱包するスタッフの4名体制で作業を実施していました。

RFID内蔵の「下げ札」の製品の場合、RFID読み取り機を通過すると作業日報が自動生成され、「下げ札」の確認内容もRFID読み取り機と連動したパソコン画面に表示されるので、スタッフ自身による数量確認は不要。

そのため②の作業日報を記載するスタッフと③のアイテム数量を再確認するスタッフが不要となり、システム導入後は1ライン辺り2名体制で作業が行え、大幅な省人化を達成しました。

作業日報のExcel転記作業の廃止

今までは検針時に手書きで作成した作業日報を事務スタッフに渡し、事務スタッフが作業日報を元に日本のお客様向けに「パッキングリスト」をExcelに手入力して作成していました。

事務スタッフは手書きの作業日報を確認し手入力で「パッキングリスト」を作成するので、作業熟練度が低い場合は読み間違いが発生し、熟練度の高いスタッフでも作成に時間を要していました。

システム導入後は検品作業の完了と同時に「パッキングリスト」が自動的に出力できるので、ヒューマンエラー防止と作業の省力化を達成することが可能となりました。

RFID検品システム導入の苦労話

システム導入を検討し色々と開発業者を探していたのですが、アパレル業界向けのソフトを取り扱う企業がなかなか見つからず、HSTさんに相談に乗ってもらいイチから開発をすることにしました。

弊社の運用を知って頂く必要があったので定期的に打ち合わせを行い、弊社が必要とする機能の説明と現状の運用の紹介をした上で仕様を進めていきました。

苦労した点として日中は通常の業務があり時間が割けず就業時間後から仕様検討の準備を進めた点とお客様の「下げ札」のバーコードやRFIDの構成は様々なので、企業別に分析しシステムに落とし込みを行った点です。

また具体的な資料の準備が出来ず口頭とホワイトボードによる説明を元に一つずつ仕様を作成してもらい仕様確認を進めシステム開発に着手しました。

なお開発準備当初はRFID下げ札の取り扱いが少なく、RFIDと別にバーコード運用も出来る仕組みを同時に考慮して開発を進めてもらいました。

システム導入後は大きな問題もなくバーコード運用と一部のRFIDの運用から始め、スタッフの熟練度に合わせて、全てのラインをRFID対応に切り替えていきました。

稼働中のRFID検品システムの評価と展望

システムを導入した背景でもご説明しましたが中国は年々人件費が高騰し、そのうえ工場勤務スタッフは敬遠される傾向もあり、離職率も高く採用は難しい状況が続いています。

そんな中でも日本の要求に応える体制構築は必須であり、システム導入の結果、日本側の要望を満足する体制が整いました。

日本のメーカー様や商社様が定期的に工場視察を行うのですが、システムを利用した検品管理をしている点をご説明すると評価が非常に高いです。

やはり手書き、手入力による運用はどうしても人任せの運用でミスが発生するとお客様も十分理解しているため、この部分は他社との差別化に繋がっています。

上海工場で5年ほど検品システムを利用しておりますが工場にある全てのラインで今回のシステムを採用しており、検品作業の省力化もですがRFID下げ札の読取り作業は目視での確認に比べて作業スピードが格段に早く、今では手放せないツールになっています。

上海工場で全てのライン導入が完了したため、横展開として大連にある工場でも同じ仕組みを横展開して運用にあたっております。

記事のまとめ

いかがでしたか?RFIDの下げ札を利用した現場改善のシステム化の紹介でした。

導入したお客様によると同業他社様ではシステムを利用せず手作業中心の運用もまだまだ多く、ミスが少なくデジタル化した運用は新規企業との商談アピールにも有効との事でした。

今回開発したソフトは他のアパレル企業様でもそのままご利用ができるパッケージになっていますので、ご興味のある企業様お気軽にお問い合わせ下さい。

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