弊社は製造業を中心とした工場系のシステム案件の開発と導入を多く担当していますが、倉庫の在庫管理の運用のシステム化を実現する際に中国で認知度の高い「用友財務システム」との連携の相談を受ける場合があります。

今回は部品在庫の手作業だった特殊な払い出し運用のシステム化と払い出しデータを用友財務システムと連携して用友システムへの入力作業の自動化を実現した導入実例をご紹介します。

在庫払い出しと用友連携のシステム導入のポイント

用友財務システム導入ポイント

ヒューマンエラーの防止

製品製造で利用する部品類は多岐に渡り、また類似する部品も多く正しい部品をピッキングし払い出す運用は困難を極めていました。

システム導入を頂いた製造業様は部品在庫管理と部品構成の作成は手作業で対応していました。

製造予定数より部品構成を算出し部品倉庫より目視で対象部品を探し出し必要数をピッキング。人中心の作業だったためヒューマンエラーが多発し、システム導入で防止が可能となりました。

作業精度アップ

システム導入前は払い出し指示書を確認しながら部品をピッキングするのですが、類似部品が多く指定部品がない場合は、払い出し指示書を書き換え代替部品に変更をする必要がありました。

また払い出しが完了した部品数は用友財務システムの部品出庫として入力する必要があるのですが部品数が多いため部品コード間違いや数量間違いなどが発生している状況でした。

システム導入で払い出し指示書は現在の在庫状況をリアルタイムに確認し作成。ピッキング中に代替品への書き換えなど不要となりました。用友への入力作業は自動化されたため入力間違いなど作業精度が向上しました。

組み合わせ確認の時間短縮

製品の部品構成はシステムの「BOM表」で管理。部品在庫とリアルタイムに連携しており、今までのように部品構成表は手動作成ではなく自動作成。

払い出し指示書にはQRコードが付属され実際の払い出しでは構成に合致した部品をピッキングしたか目視ではなくシステム内で照合するため作業時間が大幅に短縮されました

用友と連携しデータ共有

払い出しデータは実作業者が確認し作業後に用友へ入力するため、リアルタイム性に欠け、在庫状況を確認しても入力の更新頻度により在庫数が違う状態でした。

また在庫数は今まで用友側にしか保管されておらず使用ライセンスを所持していないスタッフはライセンスを所持しているスタッフ経由での確認となっていました。

弊社の在庫管理システム導入で在庫状況がリアルタイム化されたので、社内スタッフ内でデータ共有化が図られました。

部品払い出し照合の効率化の紹介

部品の払い出し照合の効率化

部品の払い出し運用はどのようなイメージなのでしょうか?順を追ってご説明いたします。

ステップ1:払い出し指示書発行と払い出し

製品の部品構成表をシステムに登録し管理を実施。代替品も同様に構成表に登録しているので、部品不足の場合は代替品の部品を通知する仕組みとなっています。

生産計画を元に払い出し指示書をシステムで発行。この際に製品数と製品の部品構成より関連する部品数を算出します。

指示に従い指定されたロケーションより部品をピッキング。ロケーションと部品にはQRコードが付与されスキャンすることで照合確認を同時に行います。

ステップ2配膳場にてカート積載

取り出した部品は配膳場にて1製品単位に仕分けを行います。

カート1台につき1製品という管理を行うお客様なので製品情報をハンディターミナルで読み取り、ハンディターミナル内に表示される部品構成に合わせて部品のQRコードをスキャンし照合。そのあとカートに積載します。

今まではこの作業を全て目視作業で行っており、専用担当者が時間を掛けて対応していました。

ステップ3カートラベル発行

カートに積載が完了するとA4サイズのカートラベルを発行します。カートにどの製品の部品が整理されたかを目視で分かるようにラベルで判断します。

今までは手作業で製品名と連番のみを記載していました。

システム導入でカート情報が入ったQRコード、製品名称、部品構成一覧、カート連番の情報を印刷し、製造部門での判断ミスを無くす運用に切り替えました。

部品払い出しと用友のデータ連携の紹介

用友データ連携事例(部品払い出し)

配膳場で仕分けをしたカートは直ぐ工場へ配送せず、工場側で現在の製造が完了した時点で運び込みます。

運び込む際に倉庫側でA4のカートラベルのQRコードをスキャンすると部品出荷扱いとなり、このスキャンしたデータが用友財務システムの部品出荷データとして連携する仕組みとなっています。

記事のまとめ

如何でしたか?

弊社の在庫管理システムとお客様向けにカスタマイズした払い出し機能、用友財務システムとの連携機能の紹介でした。

用友との連携を達成したい、用友の手入力業務を省人化したいお客様向けのソリューションとなっています。ご興味のある企業様、お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ