弊社HSTはシステム開発を中心に中国でビジネス展開している企業です。またご要望があればお客様が導入した設備機器の連携に関する開発も対応しています。

自動倉庫を単独で導入された企業様より他社システムとの連携、自動倉庫と関連性の高い設備機器の設備間を連携した自動化の実現などのご相談を受け、開発対応を行っております。

今回は中国でも導入が進んでいる自動倉庫(スマート倉庫)の連携に関するソリューション事例をご紹介します。

自動倉庫単独導入の問題点

中国で自動倉庫単独導入の問題点

自動倉庫WMSとその他システムの運用問題

荷姿の違いから自動倉庫のWMSと自社のWMSが平行稼働しており各WMSのソフト内で在庫数量を確認しており2画面運用が面倒

また生産管理システムや販売管理システムなど他のシステム側より出荷指示が発生した場合に自動倉庫側とデータ連携が出来ておらず、指示情報をコピー&ペーストして自動倉庫側に手入力するため手間が多く操作ミスを誘発する恐れがある。

自動倉庫のWMSデータを二次活用して「電子かんばん」運用や「現品票ラベル発行」を検討しているが、自動倉庫メーカーはインタフェースの提供はあるものの二次開発の対応は無く、自社でも開発対応できないため、開発対応が可能なシステム開発企業を探していました。

自動倉庫とその他設備機器の連携問題

自動倉庫の入出庫は搬出口にフォークリフトでパレットを搬送する必要があり、搬送作業やパレット積載、包装作業が手動対応。または各設備が単独で自動化されており、自動倉庫と設備を連動した全自動化の達成が出来ていなかった。

自動倉庫ソリューションのポイント

自動倉庫ソリューションのポイント

弊社MESプラットフォームで自動倉庫WMSを参照&指示

自動倉庫のWMSが単独で稼働し自動倉庫以外で管理する荷姿の部品類は他社のWMSで管理している場合、弊社MESプラットフォームを介して自動倉庫の在庫数とその他在庫数を1つの環境内で管理し在庫数の参照や出荷指示を実現します。

※システム構成が複雑になるため他社WMSは弊社MES内のWMSへの移行をお願いしております。

自動倉庫WMSとその他設備システムを連携し自動化

弊社MESプラットフォームを介して自動倉庫のWMSとその他設備(パレタイザー・AGV・フィルム包装機)等を連携し入出庫の自動化を支援します。

※自動倉庫・設備会社様との打合せが必須です。各社設備のインタフェース有無・ご協力体制の可否の確認が必要なため。

自動倉庫連携の導入実績

導入実績1

【お客様のご要望】
お客様は仕掛品向けの自動倉庫の導入を決定し建設を開始。建設開始後に弊社に自動倉庫のWMSとの連携に関する相談を頂きました。

相談内容は既に弊社の製品向けWMSを導入し稼働していたため、①仕掛品を保管する自動倉庫の在庫数量と製品在庫数量を1つのシステム画面内で参照したい。②可能であれば同じシステム画面内で自動倉庫側へ出荷指示を行いたい。③自動倉庫側の在庫データを活用して「電子かんばん」を開発し運用したい。④自動倉庫の出荷時に出荷品目に合わせた現品票の自動発行を実施したい、4点のご要望を受けました。

【弊社開発内容】
弊社と自動倉庫側のシステム担当と打合せをした結果、①②③④の対応を満たすインタフェースがあると回答を頂き、弊社で自動倉庫側のWMSと在庫データを連携する開発を実施しました。

①弊社WMSプラットフォーム内で自動倉庫側の在庫データの参照を実現。②弊社プラットフォームで自動倉庫側へ出荷指示を実現③自動倉庫の在庫データを利用して「安全在庫数の数量とグラフ化表示」「在庫ゼロ品番の一覧表示」の「電子かんばん」の導入④仕掛品が搬出口に搬送された際に現品票を自動発行。4点のご要望の開発を達成しました。

導入実績2

【お客様のご要望】
お客様は自動倉庫とパレタイザーの導入を決定。パレタイザーでパレットに積載した製品へラベルを貼り付けるため、自動倉庫への入出庫時にラベルの読み取り運用を希望されました。

【弊社開発内容】
パレタイザーの積載時の製品データと自動倉庫の入庫時のラベル読み込みデータを制御。ラベルのデータは自動倉庫側に送信し自動倉庫のWMSがロケーション情報と紐づけて利用します。

また入庫時にラベル読み込みエラーが生じた場合はラベルの再発行が必要なため保管したデータからラベル再発行の機能、自動倉庫への入庫作業の一時停止が必要となり、自動倉庫とパレタイザーの制御部分の開発を担当させて頂きました。

導入実績3

【お客様のご要望】
お客様は自動倉庫の導入を決定。既に上位システムとして販売管理システムが存在しており、販売管理システムと自動倉庫のデータ連携を実施したいが、社内で開発対応が出来ないため他の方法による自動化を検討されていました。

【弊社開発内容】
上位システムの追加開発とインタフェース提供がNGとのことで、弊社からRPAを活用した開発案を提示し自動倉庫のWMSと販売管理システムを連携し自動化を達成しました。

導入実績4

【お客様のご要望】
お客様が自動倉庫とパレタイザー、AGVの導入を決定。お客様から3つの設備を連携し全自動化のご要望を受けました。

【弊社開発内容】
各設備が異なるメーカーだったため、弊社が3社のエンジニア様と打合せを実施し制御の開発を行いました。パレット積載→AGV搬送→自動倉庫へ入庫。自動倉庫から出庫→AGV搬送と各設備の稼働を連携させ全自動化を達成しました。

※いずれの実績も自動倉庫・設備会社様との打合せ必須となります。各社インタフェース有無・開発対応の有無などご協力体制の可否の確認が必要です。開発対応が出来ないメーカー様の場合は弊社のみの対応が困難なため。

記事のまとめ

如何でしたか?弊社の中国における自動倉庫に関するソリューションのご紹介でした。

中国でも年々自動倉庫の導入を検討、または既に導入済みの企業様が多く存在しております。

ただし単独導入が多く自動倉庫と他の設備の連携が出来ておらず、各工程で人を介する運用が残っている現場を目にします。また自動倉庫と他社設備やその他システムの連携が可能と思われていない企業様もいらっしゃるようです。

導入している設備メーカー様の設備環境とご協力体制が整っている場合、今回ご紹介したような運用環境の提供が可能です。

既に自動倉庫を導入していて他社設備との連携を考えていた企業様、お気軽にご相談ください。

お客様の運用環境をヒアリングさせて頂きまして、開発対応の可否を含めてご提案いたします。

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