多品種製造を行う現場では、品番ごとに異なる検査基準書を参照しながら外観検査を実施する必要があり、選択ミスや記録ミスといったヒューマンエラーが発生しやすい状況となっています。
また、紙の日報運用ではリアルタイムな進捗把握やデータの集計・分析にも課題があり、現場改善の妨げとなっていました。本記事では、外観検査のデジタル化によりこれらの課題を解消した中国日系企業の事例をご紹介します。
外観検査運用の問題点
外観検査値の選択ミス
多品種の製造検査をしている場合、各品番別の検査基準書が存在し各検査員は数冊のファイルに保管しており、生産指示書と基準書を目視で照会して検査を開始するため、品番の選択ミスが発生しています。
作業日報のアナログ運用
検査結果は用紙の日報に記載する運用のため、記入ミスや記載忘れなどが発生し、改善の必要性を感じていました。
運用状況の非リアルタイム管理
各検査員の作業実績、進捗状況がリアルタイムに判断できず、検査結果を記載した日報に目を通すまでに時間が必要となっています。
検査結果の二次活用が難しいアナログ運用
検査日報が用紙のため集計作業が発生し、集計後の分析など二次活用まで手が回っておらず、集計したデータを責任者が独自に再編集し、分析用に加工している状況でした。
外観検査システムの導入ポイント
外観検査値の自動選択
外観検査は「生産指示書」に記載された品番情報を元に検査を実施するため、「生産指示書」に印字された品番情報をスキャンし品番情報を取得することで、選択ミスを防止し正しい検査項目を自動表示させます。
作業日報のデジタル履歴化
用紙による日報が廃止されタブレット情報がそのまま日報データとして保存されます。そのため履歴データがデジタル化され利便性が向上します。
外観検査結果のリアルタイム表示
履歴データがデジタル化されるため、検査結果がリアルタイムに判明します。異常時の判断や合格・不合格の数量も都度判明します。
検査データのデジタル活用
デジタル保存されたデータは月単位でスタッフ別や品番別での検査合否率の判断や一覧データの検索、データ出力など活用の幅が広がります。
外観検査システムのハード構成

「サーバー」に外観検査システムをインストールし実際の外観検査でスタッフが利用する「タブレット」に外観検査の値や画像などを表示、合格数や不合格数、異常原因を入力します。
外観検査の点検項目は「サーバー」に一元管理しておき、検査項目が変更になった場合はサーバー側の値を変更することで、「タブレット」側とデータ共有します。
タブレットはBluetooth接続のバーコードスキャナー(※1)を経由し生産指示書のQRコードを読み取り、品番別の検査項目が自動的に表示され、スタッフの手動による品番選択を廃止し選択ミスなどのヒューマンエラーを防止します。
また合格数や不合格数など実績データは、タブレットを使用したスタッフ単位に収集し日付情報とともに履歴として保存しているため、不良数発生率、1日単位の製造実績などのデータをリアルタイムに管理が可能です。
必要であれば大型の電子カンバンに取得したデータの表示などの追加ソリューションの導入も可能です。
※1タブレットのカメラでQRコードの読取り運用も可能。導入したお客様はタブレットを落下防止・選択ミス防止のため、タブレットを固定し利用しており、バーコードスキャナー運用を採用しています。
外観検査システム事例のまとめ
本事例では、外観検査項目のデジタル化とタブレット活用により、品番選択ミスや記録ミスといったヒューマンエラーを防止し、検査結果のリアルタイム把握と履歴データの一元管理を実現しました。
さらに、蓄積されたデータは分析や改善活動にも活用でき、現場の効率化と品質向上に寄与しています。アナログ運用からの脱却により、外観検査業務の標準化と省力化を同時に実現した事例となります。
システム機能が自社運用に合致しているか、自社運用のシステム化が可能かなど、お聞きになりたい場合は、下のバナーよりお問い合わせください。ヒアリングのうえ回答いたします。

