今回は中国の工場建設と平行し弊社Spark MES内の在庫管理システム、生産管理システム、他社設備のパレタイジングシステム、AGV製品在庫管理システムを連携し稼働させた化学薬品会社様の導入の声をご紹介します。

システム導入の背景、システム稼働までの苦労話、システム評価と今後の展望についてお話を伺わせていただきました。

システム導入範囲とお客様の基本情報

システム導入範囲

原料在庫管理、秤量管理、投入管理、生産管理(生産計画・品質管理など)、充填管理、製品在庫管理(パレタイザー&AGV)

お客様情報

【本社基本情報】
設立:1968年
資本金:12億円
従業員:548名

【中国拠点情報】
設立:1979年
拠点:上海、広州、深圳、蘇州、重慶、湖北
取扱品:薬品

中国工場の生産管理システム導入の背景

中国の工場の立ち上げにあたり日本の工場と同じく少人数での工場稼働を検討していました。

そのためマテハン機器を活用した「自動化」と原料の在庫管理から生産、製品の在庫管理まで「連携したシステム導入」が出来る企業を探していました。

複数社から提案をいただいた所、現場の知識に強い点、日本語が出来る中国人エンジニア、システム面以外に業務面の理解度、ハードやサプライの知識などご提案を受け総合的に判断して上海HSTさんにシステム開発の依頼をお願いしました。

また導入予定だったマテハン企業様と上海HSTさんが過去に設備連携の実績もあり、その点も大きなポイントとなりました。

中国現地法人の生産管理システム導入の苦労話

システム導入で非常に大変だった点は工場立ち上げと共にシステム導入の検討を始めた点でした。

中国の新規工場は日本の製造工程と基本的には同じなのですが、現地の工場が建設していない状況で、現地スタッフは未採用の状態で実際に作業するのは工場建築後になります。

また工場建設の安全面や工場作業の導線確認、設備機器の手配を行いつつ、工場の図面と想定した作業状況から、システム仕様の確定作業を行った点が正直、時間が足りずに大変でした。

そんな中で一つ一つ製造作業を上海HSTさんと打ち合わせをさせていただき、通常の運用とイレギュラーな点を洗い出しながら、今までの業務の棚卸を粘り強く進めました。

いつもは当たり前に作業している点が明確にフロー化されておらず、検討事項が多岐にわたる点があったのですが、着実に見える化しシステム仕様を詰めました。

中国現地工場で稼働中の生産管理システムの評価と展望

日本で電卓作業の秤量工程がシステム化

秤量業務が非常に楽になりました。システム管理となり間違いなく秤量作業が稼働できた点です。

弊社の秤量は比重と体積など原料によって計算方法が変更するため、日本では片手で電卓を持ち計算しながら、というスタイルが定番でした。

中国ではシステムで算出した値を元に秤量するだけなので、作業者は考えずに表示情報に従って作業を行うため非常に便利でヒューマンエラー対策となっています。

今後は品質管理運用もシステム化推進

今後の課題として品質確認後の再調整(原料を追加して微調整作業)において、品質管理で必要となる製品や必要な試薬の重量計算などもシステム化を進め、人の計算に頼らない運用を実施し、精度の高い運用を目指したいです。

パレタイジングと製品搬送を省力化

また製品のパレタイジングと製品の入出庫はパレタイザーとAGVによる自動化で、当初の想定通り少人数で工場稼働を実現できています。

将来的には原料倉庫の運用部分をAGVによる自動化を実施し、さらなる人件費削減と作業精度の向上を進めたいと思っています。

記事のまとめ

いかがでしたか?実際にシステム導入を実施したお客様の生の声でした。他のお客様の導入の声は「コチラ」をクリックください。

本記事のお客様は全てのMES機能とパレタイザーとAGVの連携、製品倉庫の入出庫作業の自動化を実現しました。その他自動化に関するソリューション事例は「中国倉庫業務の自動化運用の導入事例集」をご覧ください。

弊社上海HSTは工場内のお困り毎をお客様とともに解決しシステム導入を実施します。ご興味のある企業様、一度お気軽にお問い合わせください。

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