中国でWMS(Warehouse Management System)を活用しパレット単位の在庫管理を実現した事例です。

一般的にQRコードを採用した在庫管理が多いのですがお客様の特殊な事情や運用方法の条件がありRFIDを利用しています。

RFIDは電波を使って識別が行え、QRコード以上に離れた場所から読めるなどQRコードには無い特徴を持ったアイテムです。

今回のお客様は自動倉庫と通常の平置き倉庫のパレット数量管理をWMSで実現しています。どのようにしてRFIDを活用し在庫管理を実現したか?全体的な管理概要をご紹介したいと思います。

製品パレット管理にRFIDを採用した理由

製品パレット管理にRFIDを採用した理由
庫内でパレットに積載した製品情報の判断は必要なのですが、管理運用に少し特殊な課題を抱えていました。

製品本体へのラベル貼り付けがNG

全てのお客様ではありませんが、出荷時にラベル貼り付けがNG。今まではシステム管理をしておらず、許可を得て客先名を手書きしたA4用紙をテーブで貼り付けて出荷時に剥がしていました。今後は在庫管理システムに移行するため、QRコードかRFIDの運用方法を検討しました。

パレットへのラベル貼付けがNG

パレット自体にQRコードを貼り付けて個体管理も考えたのですが、製品同様パレットへのラベル貼り付けもNGの条件があり他の貼り付け方法を探っていました。

消耗品のリユース運用

ラベルや用紙を都度印刷する運用は、会社方針にある「環境保護の観点」やSGDsの「目標12.つくる責任 つかう責任」「目標15.陸の豊かさも守ろう」から見送りたく、リユース運用を検討しました。

自動倉庫への入出庫の効率化

自動倉庫へ入出庫する排出口でパレットの読み込みが必要になるのですが、QRコードを採用すると全ての面に貼り付けないと読み取り機の設置位置と合致せず読み込めない恐れもあります。またQRコードを4面に貼ると作業工数も上がります。

RFIDは電波の調整で読み取り範囲が広げられるため、最終的にRFIDのカードを利用する運用を採用しました。

ただ自動倉庫以外の平置き在庫の運用もありRFIDカードの仕様は、HSTのアイデアを採用して導入しました。

RFIDのパレット取り付けイメージ

RFIDのパレット取り付けイメージ
リユースを実現するためプラスチック板を準備し庫内で取り付け、出荷時に回収し再利用する運用にしました。

STEP1:プラスチック板を準備

パレットに取り付けるプラスチック板を準備します。

STEP2:QRコード印刷

個体を識別するシリアル番号をQRコードに印刷します。このQRコードは平置き在庫の管理で利用します。

STEP3:RFIDデータ保存

QRコードと同じシリアル番号をRFID内にデータ保存します。

STEP4:それぞれを重ねて貼り付け

同じシリアル番号のQRコードとRFIDを組み合わせて貼り付けます。

RFIDの読み取り運用イメージ

RFIDの読み取り運用イメージ

自動倉庫の運用

自動倉庫の入出庫時はRFIDリーダーを排出口に取り付けてパレットのRFIDを読み取ります。

平置き倉庫の運用

平置き倉庫の入出庫時はQRコードをRFID対応のハンディターミナルでスキャン、棚卸し時はRFIDを利用して一括読み取りを行います。

出荷時にカード回収し再利用

出荷時にパレットごと出荷するのですがカード部分は回収し、製品入荷時に再度利用する形でリユース運用を実現しました。

製品倉庫のWMS全体運用イメージ

製品倉庫のWMS全体運用イメージ
自動倉庫のWMS(在庫管理システム)は自動倉庫メーカー製、平置き倉庫のWMS(在庫管理システム)は弊社Sparkのシステムのため、それぞれ単独で稼働していますが、Spark側で自動倉庫のシステムが稼働、参照更新が出来るように共有環境で管理をしています。

※共同環境での管理は自動倉庫側にデータ連携が可能なインターフェイスの有無の確認が必要になります。

記事のまとめ

如何でしたか?RFIDを活用した中国のWMSのご紹介でした。

お客様の貼り付け条件があり今回のご提案となりました。中国でもリユース運用に取り組むお客様も多く、今回の方法は取り外し作業工数が増える方法ですが、都度ラベルを貼り付ける運用に比べるとサプライ品のランニングコストが下がるため、他社からも類似の相談を受ける案件の一つです。

ただ1点だけご注意いただきたいのはRFIDが何でも解決できる魔法のアイテムと勘違いされるお客様もいらっしゃいます。導入環境によっては読み込み出来ない場合やRFIDが壊れると読めないなど100%読み取りを保証しないため、導入時は細心の注意、事前現場テスト、RFIDの技術的な理解が必要です。

また業界は違いますがアパレル業界でRFIDを活用した検品数量管理ソリューションも導入しております。RFID運用の参考になるかも知れませんのでご興味をお持ちの場合は「こちらをクリック」してください。紹介ページをリンクしています。

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